英語をペラペラ話せるようになりたいと思っている日本人英語学習者は多いです。しかし、そういった人の話をよく聞くと、「実はそもそも英語の発音自体がうまくできない、もしくは苦手」、という状況だったことが多々ありました。
本格的に発音を良くしたい場合は、ネイティブの先生にチェックしてもらったり、発音に特化したアプリを使ったり、発音と文字の関係性を学ぶ「フォニックス」という学習法を調べてみたり、といった方法もあります。ここでは初級編として、あまりお金をかけず、自分一人でも発音を良くしたいという人向けに、英語の発音を上達させるための3つのコツを紹介します。
1. 英単語をローマ字読みしない
ひとつめは、まずローマ字読みをしないよう意識すること。
このサイトで主に対象としている30代半ばから40代半ばの世代の人は、おそらく小学校の時にローマ字を習っていると思います。ローマ字を学ぶこと自体は悪くないのですが、ローマ字はあくまでも「ローマ字つづりの日本語」であって、英語や他の外国語そのものではありません。ところが、いざ英語を目にすると、無意識にローマ字読みをしてしまう人がそれなりにいるのです。
語呂合わせやダジャレのようにして覚える場合を除いて、英語を学習する時には、「英語はローマ字読みしない」ということをしっかり頭に入れておきましょう。
2. 英単語を調べる時や覚える時には、必ず発音記号も見る
2つめは、「英単語を調べる時や覚える時は、必ず発音記号も見て確認する」、という流れを徹底すること。
というのも、ローマ字を先に習った日本人英語学習者にとって、英語は単語のつづりと発音にギャップがありすぎて見え、さらには発音しない字もあるからです。
上記の単語と発音記号は、例として「Cambridge Dictionary」で調べたものです。例えば、「島」を意味する「island」という英単語の発音記号は「/ ˈaɪ.lənd/」ですが、「s」の発音はどこにもありません。同様に、「騎士」を意味する「knight」の発音記号は「/naɪt /」で、「k」は発音しません。英語には、こういったつづりには含まれるのに発音しない文字、「サイレントレター(silent letter)」と呼ばれるものがあります。そのため、英単語を調べる時や覚える時には、単語の意味とつづりだけでなく、発音記号も必ず見て確認してください。
3. 音声を聞いて、真似して発音する
3つめは、「英語の音声を聞いて、声を出せる状況であれば、真似して言ってみる」こと。これは2つめの「英単語を調べる時や覚える時に、必ず発音記号を見る」というコツを実践する時に、続けてできるとベターです。
そのため、単語集や会話集を購入する際は、音声データも収録されているものを選ぶ方が良いです。単語集で単語を覚える時に、「意味と発音記号を確認し、音声データを聞いて、真似して発音する」ということを、一連の流れでやるようにしてみてください。会話集を使う時は、音声データをまねて同じように自分でも言ってみることです。
今回は参考として「Cambridge Dictionary」を取り上げましたが、今はこのようにオンライン上で単語の意味を調べたり、ネイティブの発音を聞いたりできるものが色々あります。こういったサービスも活用して、単語を調べるついでに発音もする、という機会を増やして、最終的には習慣化していきましょう。
結局のところ、英語初級レベルで、「英語ペラペラになりたいのに発音自体が苦手」と言う人は、上記のポイントをやっていない、もしくは足りていないというケースがほとんどなのです。それではいつまでたっても英語の発音は上達しませんし、流暢に話すこともできません。
まずは「ローマ字読みしない」、「英単語を調べる時や覚える時には、必ず発音記号を見る」、さらに「音声を聞いて、真似して言ってみる」という3つのコツを、徹底してみてください。