「政治、宗教、プライベートな話題」を避ける文化と避けない文化~会話のタブーの違い

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英会話を学んでいる人は聞いたことがあると思いますが、英語を話す時は「政治、宗教、プライベートな話題」を避けるのがマナーとされています。初対面だったり、ビジネスシーンだったり、親しくない間柄では特にです。

アメリカ人、イギリス人、カナダ人、オーストラリア人のネイティブ英語教師に確認したことがありますが、確かにこれら3つのトピックは避けた方が良いとのことでした。それはなぜなのか、また英語圏以外ではどうなのかを見ていきます。

政治と宗教の話題

政治と宗教の話題を避けた方が良い理由はシンプルです。

良い悪いというよりも、熱心に支持している政党や信仰している宗教があると、人は会話中にヒートアップしがちです。熱い思いがあるからこそ、相手が誰であっても譲れない、つまり揉め事になりやすいからです。

その昔、カナダ人の英語教師がうんざりした表情で、「面倒だから、アメリカ人と政治の話はしたくない。」と言っていたことを思い出します。

プライベートな話題

プライベートな話題とは、お金や結婚、妊娠などに関わることです。「お給料いくら?」「家賃いくら?」といった金銭に関わることはもちろん、「結婚してる?」「子供何人?」など、特にデリケートな話題は聞かないようにしましょう。これは当然失礼だからです。

アメリカ人の英語教師が、「中南米の国に行った時、いきなり現地の人に子供は何人いるのか聞かれて、一人だと答えたら、もっとたくさん生まないとね!と言われ大変不愉快だった」、という体験談をしてくれたことがありました。会ったばかりの赤の他人に、もっと子供を生めと言われるのは、なかなか強烈です。

万が一、こういったプライベートな質問をされて、自分が答えたくない時は、「私の文化では、親しくない間柄ではプライベートなことは聞かないのです」と言えば良いです。これは上記の英語教師に教えてもらった対処法です。

日本の場合

日本でも、親しくない人と政治や宗教に関する話をすることはあまりないでしょう。また、会ったばかりの人に「お給料いくら?」「家賃いくら?」と聞くことは失礼と考える人が多数派でしょうから、このあたりは理解しやすいのではないでしょうか。

ただし、「年齢」と「血液型」については要注意です。外国人、特に英語圏の人に唐突に「年齢」や「血液型」を聞くことは避けましょう。これらはプライベートな話題に含まれるからです。

中華圏の場合

一方で、台湾人や中国人といった中華圏の人は、この3つの話題を割と平気でふってきます。実際、初対面で家賃を聞いてきた台湾人もいましたし、いきなり政治の話をしてきた中国人もいました。

これも文化の違いではあるのですが、日本人からすると失礼なだけなので、答えたくない時は、「日本の文化では、そういった質問をするのは失礼なので。」と伝えれば十分です。

アメリカやオーストラリアに住んでいた経験があって、英語を流暢に話せる台湾人や中国人でも平気で聞いてくるので、そういう場合は、「英語圏に住んでいたのに、政治、宗教、プライベートな話題は避けるって習ってないの?」と言ってもいいでしょう。

このように、英語圏、中華圏、中南米など、文化の違いによって避けた方がいい話題や、避けなくてもいいケースがあります。これは言語が異なると、文化も異なり、結果、その文化圏での会話のタブーが異なってくることによるものです。

基本的に、日本にいる日本人は日本のやり方をすれば良いのですが、外国に行く場合や外国人と接する時は、日本とはマナーやタブーが異なる可能性があると意識しておくとより良いですね。少なくとも、英語で英語圏の人と会話をする時は、「政治、宗教、プライベートな話」を避けるのがベターです。今英語を学んでいる人は、しっかり実践していきましょう。

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